Japanese tale


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<Title> Japanese tale </Title>
<File> jmn11 </File>
<Participants>
<Speaker>
<ShortName> SSA </ShortName>
<Sex Type="woman" />
<Age Type="D" />
<Education Type="2" />
<Ocupation> interviewed </Ocupation>
<Role> participant </Role>
<Origin> Shizouka </Origin>
</Speaker>
</Participants>
<Date> 24/02/2010 </Date>
<Place> Shizuoka </Place>
<Situation> tells a story in front of two listeners sitting in a Japanese style hall of Kosai-shi Fureai Kooryuukan. </Situation>
<Topic> “Dokkoi dango”, a tale of Old Japan </Topic>
<Source> C-ORAL-JAPON </Source>
<Class Type1="informal" Type2="private" Type3="monologue" />
<Length> 5’ 24’’ </Length>
<Characters>  </Characters>
<Acoustic_quality Type="A" />
<Transcriber> M. Ooshiro </Transcriber>
<Revisor> C. Kimura, E. Takamori, K. Matsui </Revisor>
<Comments>  </Comments>
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1 0-5.983 SSA: あるところ -> に / たっぺいさんという若者がおりました ///

2 5.983-8.951 SSA: それはそれは昔のお話でございます ///

3 8.951-14.49 SSA: たっぺいさんは / 丸々と太った / 青年でございました ///

4 14.49-32.814 SSA: 村の人たちも / "たっぺいさんは一人でなあ / 一生懸命よく働くから // 嫁ごでも迎えてやったなら / もっと / たくさん働くかもしれないぞ" って / 村の人たちが / ひとやまもふたやまも向こうから /{%alt: おめ} ごさんを / お世話してくださいました ///

5 32.814-55.04 SSA: たっぺいさんはもう嫁さんが来てくれたから嬉しくて嬉しくて // もう畑行くのも // &mm 耕しに行くのも嬉しくて嬉しくて先立って {%alt: さき-> たって} 行ったんですけどが // だんだんだんだん / また // くたびれて // もとのちょっと / のんびりしたところが出てきちゃって / 嫁さんに促されんと / 畑行くことができんくなってしまいました ///

6 55.04-58.785 SSA: そんな折に // たっぺいさんの = &じゃな [///] ごめんなさい ///

7 58.785-80.562 SSA:  あの &お [/] お嫁さんの / お在所から / 御用ができまして / "たっぺいさん / 是非来てくれ" という / &おたし [/] お達しがありましたので // たっぺいさんは / "じゃあ // 親御さんにどんな御用があるか行ってきましょう" というところで // 谷を越え / 山を越えして / お嫁さんの / お在所へ着きました ///

8 80.562-86.21 SSA: すると / お嫁さんのお父さんが / "よう -> 遠くからよう来とうくれた ///

9 86.21-102.374 SSA: こちらで出向くのがあたりまえじゃけどなんせ年じゃでのう / 若い人に来てもろうたわい" / とおっしゃって // "まあまあ疲れただろうからこのお団子でも食べて / 腹ごしらえ {%alt: 腹ごしなえ} をしてくだされ" / とおっしゃって / 団子をくださいました ///

10 102.374-112.27 SSA: たっぺいさんは / その団子があんまりにも美味しいので // "お父さん // このお団子 [/] &mm これは / 何という名前ですか" ///

11 112.27-114.317 SSA: "あら団子と言うたではないか" ///

12 114.317-119.142 SSA: また一本食べると // "これは何ていう名前じゃったの" / また聞くの {%alt: きくん} ///

13 119.142-121.695 SSA: "団子 {%alt: だ->んご} ちゅうんじゃわい" ///

14 121.695-123.268 SSA: "団子 ///

15 123.268-131.963 SSA: xxx 忘れんようにしんとな" / と言ったら {%alt: ったら} // "なんだ / たっぺいはまだ食べさしてもらってねえのか ?" ってお父さんがおっしゃいました ///

16 131.963-133.194 SSA: "はい" ///

17 133.194-134.811 SSA: "何でだろうなあ ///

18 134.811-141.514 SSA: あれにはなあ / 団子作れるように教えてあるのになあ" // ってお父さんがおっしゃいました ///

19 141.514-148.865 SSA: そこでたっぺいさんは / "なんでおいらにこんな美味しいものをあの嫁はん作ってくれんのか" と思って / 腹立たしくなりました ///

20 148.865-168.669 SSA: けれども / 用は &たし [/] 用は済んで / たっぺいさんは家へ帰るのに / この団子を忘れちゃいかんと思いまして // "団子団子団子 / 団子団子団子 / 団子団子団子" と / もう何十遍 {%alt: なんじっぺん} も繰り返しながら山を登り谷を -> / 越えして / 村にやっとたどり着きました ///

21 168.669-176.36 SSA: "団子団子団子 / 団子団子団子" ってやっているうちに // 曲がり角へ来まして / 誰かがぶつかりました {%alt: ぶつかっました} ///

22 176.36-181.352 SSA: そしたら {%alt: ったら} // その / ぶつかったのが何と庄屋様でした ///

23 181.352-183.724 SSA: 庄屋様は / "おい / たっぺい !

24 183.724-184.689 SSA: お前何しちょる ///

25 184.689-188.623 SSA: 俺を早くこの // 溝から出さんかい !"

26 188.623-192.745 SSA: "そんなこと言うたって / 団子団子 &だん" = "団子じゃだめじゃ ///

27 192.745-195.641 SSA: どっこいしょと言って引っ張らんとなあ / 出んだわい ///

28 195.641-198.381 SSA: おけつがなあ / 溝にはまっちゃったもんだから" ///

29 198.381-209.906 SSA: "団子団子団子" / って言ってたんだけど -> / 庄屋様があんまりどっこいしょって言うもんだから -> // たっぺいさんも / "どっこいしょ ->" って引っ張ったら庄屋さんが抜け出ました ///

30 209.906-222.675 SSA: ところが // たっぺいさんは / もう -> それどころじゃないもんですから // 今度は / "どっこいしょ -> どっこいしょ -> どっこいしょ -> どっこいしょ -> どっこいしょ -> どっこいしょ -> どっこいしょ" と言って / うちへたどり着いてしまいました ///

31 222.675-228.144 SSA: そこで // お嫁さんに / 行ってきた用足しの話もせずに / "やい !

32 228.144-230.186 SSA: 早くなあ / どっこいしょ食べさしてくれ ///

33 230.186-231.42 SSA: どっこいしょ食べさしてくれ " ///

34 231.42-234.306 SSA: 朝から晩 -> までどっこいしょを言うんです ///

35 234.306-239.409 SSA: "どっこいしょどっこいしょどっこいしょ何でお前はこんなに頼んどってもこのどっこいしょ作ってくれんだ !

36 239.409-242.645 SSA: お前のお父さんはなあ / お前に教えてあると言ったぞ !

37 242.645-244.079 SSA:  早くどっこいしょを作らんか !"

38 244.079-247.955 SSA: って毎日毎日 {%alt: まい -> にち} / お嫁さんを責めました ///

39 247.955-257.378 SSA: それで {%alt: ほいで} あまりにも責めて責めて / 暴れるもんじゃから // 棚から物が落っこちてきて / お嫁さんの / ひたいにこぶができてしまいました ///

40 257.378-264.969 SSA: そしたらお嫁さんが / "まあお前さん // 子どもみたい {%alt: みてい} になあ / 暴れるもんじゃから // 見てごらん !

41 264.969-269.161 SSA: わしのひたいになあ / こぶの &よ [/] 団子のようなこぶができたではないか" ///

42 269.161-271.762 SSA: "あ / そうじゃわい -> ///

43 271.762-273.135 SSA: どっこいしょじゃないわい ///

44 273.135-277.988 SSA: 団子だったわい -> " // ってたっぺいさんはそこではじめて団子を思い出しました ///

45 277.988-290.352 SSA: ところが / お嫁さんがおっしゃるには / "あのなあ // たっぺいどん // あんたの働きではなあ / まだこの団子は食べられない !

46 290.352-292.561 SSA: うちには田んぼがない ///

47 292.561-296.026 SSA: 団子はなあ / 米の粉 {%alt: こ} で作るんだ ///

48 296.026-300.132 SSA: 米をまず作らんことにはなあ / 団子にならないんだ ///

49 300.132-303.607 SSA: そしてな / ひき臼も買わなきゃならない ///

50 303.607-306.306 SSA: それもお金がなくちゃ買えないんだよ" ///

51 306.306-324.082 SSA: それを聞いたたっぺいさんは / 団子が食べたいばっかりに / 一生 -> 懸命働いて / 田んぼも作り米も作り / 団子を食べさせて {%alt: 食べさして} もらえる / 幸せな / 人生を / 送ったという / お話でございます ///